レッスン楽器


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井上ピアノ教室


ブログ

カンテラの灯り

投稿日:2014-10-05

若い頃は、子育てをしながら仕事をすることに精一杯で、まわりのことを見渡す余裕はほとんどありませんでした。でも、人生の折り返し地点を過ぎ、子供たちにも手がかからなくなってきた頃から「社会を担っていく世代になったというのに、このままでいいのだろうか」という疑問が頭をもたげてきました。

 

生きていると、突如として思いもよらぬ試練に見舞われることがあります。出口の見えない暗闇のトンネルの中を、来る日も来る日もさまよい続けたことがありました。もうだめだ、とあきらめかけた時、遠くかすかに、灯りがゆれているのが見えたのです。「こっちだよ。こっちだよ。」とカンテラを持った人が現れて、道を照らしてくれたのでした。力尽きそうになった時、もし、あの小さな灯りがなかったら、歩き続けることはできませんでした。苦しみを勇気に、悲しみを希望に変えてくれたカンテラの灯りのように、今度は私が、自分の置かれた場所で誰かの力になりたい。心の底からそう思うようになりました。

 

ピアノを教えるというのは、ただ技術を伝えるだけでなく、人の心を育て、ささえていく仕事なのではないかと考えています。今、子供たちは、学校でも家庭でも、がんばれ、がんばれと言われ続け、とても疲れているようです。どこかに、やり場のない気持ちを受け止めてくれる居場所があれば、明日からまた、新しい世界にチャレンジしてゆけるのではないでしょうか。お子さまにとっても、お母さまにとっても、ピアノ教室が、そんな「心の拠り所」のひとつになってくれたらと願っています。

 

台風の進路が気になりますね。明日の通勤、通学への影響ができるだけ少なくすみますように…

 

 

 

お母さんのほっこりカフェ

投稿日:2014-09-23

秋桜が風にゆれるさわやかな季節になりました。皆さまいかがお過ごしでしょうか。

 

子育てをしていると、ほんの些細なことが気になってしまうことがありますね。どこかに同じような子どもを持つ仲間と日頃の悩みや苦労を分かち合える場があったら…「お母さんのほっこりカフェ」はそんな声から生まれました。子どもが幸せになるためには、まず、お母さまご自身が幸せな気持ちになることが大事だと思います。 お子さまのこと、身のまわりのこと、ご自身のこと、一人で抱え込まないで、一緒に語り合ってみませんか?

 

この秋は、10月20日と24日の2回を予定しております。くわしくは、ホームページの「イベント」をご覧ください。参加される方は、9月末までにご連絡いただけますでしょうか。小さなお子さまもどうぞご一緒にお連れください。

 

いつも家族のためにがんばっているお母さまが、ほんのひとときでも、ほっとする時間を持つことができますように…

 

 

 

手作りの布

投稿日:2014-09-13

手芸と名のつくものはすべて苦手なのですが、3年前に習い始めた機織りだけは奇跡的に続いています。


とんとんからり、とんからり。織り始めると楽しくて、時間が経つのを忘れてしまいます。ただ、たて糸を機にかけ、織リ出すまでに、けっこう地味な作業があります。筬(おさ)という長い櫛のようなものや、綜絖(そうこう)という針金の小さな穴に何百本も糸を通していると、修行僧のような面持ちになってきます。できたと思ったら順番を間違えていることに気づき、全部やり直しということも、しょっちゅうです。

 


でも、手間がかかるだけに、たて糸とよこ糸が交わり、思いもよらぬ美しい色が生まれた時の喜びは、言葉に言い表すことができません。その瞬間、途中で蜘蛛の巣のように糸が絡まり、投げ出したくなったことなど、どこかへ吹き飛んでしまいます。とんとんからり、とんからり。織っている時間は、何ものにも代えがたい至福のひとときです。


ご主人様のネクタイやジャケット、お孫さんのおくるみ、友達の帽子やショール…みなさん、織るものはさまざまですが、「手作りのものを届けたい」という人がいるのは、なんと幸せなことでしょうか。

 

工房で、一人ひとりの思いが織り込まれた布を見ていると、ほのぼのとした気持ちになります。万年初心者で、いつも先生や先輩に助けていただくばかりの私ですが、いつの日か着尺を織ってみたいと憧れています。

 


 

 


 


 

 

 

 

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