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ピアノ教室コンセール・イグレック♪


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Paris街歩き・・・

投稿日:2011-10-08

9月末予定通りParisから戻り、帰国したその日の午後からレッスンが始まっていて、秋のコンクール参加者による試演会をあさっての午前に控え、ちょっとひと息です。 

 

今回の旅行でのスナップを見ながら、出掛けたところを思い出しています。

 

まずコンサートでは、オぺラ・ガルニエでモーツァルト「皇帝ティトゥスの悲劇」を観賞、シャガールの天井画とも再会、佐渡裕指揮のパリ管弦楽団「シェラザード」は圧巻!(この日のチェロコンチェルト独奏マルク・コッペイもよかった。)、チョン・ミュン・フン率いるフランス国立放送フィルではモーツァルトのオーボエコンチェルトでフランソワ・シャルルーの超絶技巧に舌を巻き、ほかサント・シャペルでヴァイオリンとヴィオラのデュオを楽しみました。

  

      Opera Garnierにて

 

 

             Salle Palyel にて

 

またふたつのオーケストラのコンサート会場でもあったサル・プレイエルの隣りに構えるプレイエルPleyer本店でのピアノ試弾が、ことのほか楽しかったです。

    

        Pleyerにて

 

その他、ルーブル、オランジュリー美術館の再訪、モンマルトル博物館、クリュニー中世美術館、ジャックマール=アンドレ 美術館で始まったばかりのの「フラ・アンジェリコ企画展」 http://bit.ly/mZR2DMなど、街歩きの途中にも美術館がたくさんあります。

 

    クリュニー美術館

 

お世話になったパリの友人がグルメなこともあって、名の知られたところ、パリで人気上昇中の店、いつも行列のできる店、ふらっと入れて美味しい店など、滞在中ずっと美味しいお店に通いづめ。・・・

秋に入ったところで大好物の生牡蠣も食べられたし、友人の旦那さんがモンサンミッシェル産のムール貝のボイルを手料理して下さったり、また南仏でよく食べた懐かしいスープ・ド・ポワソンの味にも触れることができました。

 

とくに地元っ子に人気のお店L'ecumo St.Honoreで注文したお皿を待っているとき、近くに住んでいるというKENZOがふらりと立ち寄り、びっくり。

 

でもさらにびっくりしたのは、このお店を出てしばらく歩いた時だった。

にわかに周囲が熱くなり?、パシャパシャとシャッター音が鳴り響く。ん?と思った瞬間、車からサッと降り、階段を脱兎のごとく駆け上がり、教会のなかへと入っていった紳士。・・・

カフェでくつろぐ街のムッシューたちが「アラン・ドロンだよ。」とささやき合っている。

シャキッと背筋を伸ばし、肩ごしにピクピクっと背後に神経をめぐらしている様子に、幾つになってもたいへんだなぁ、と思ってしまった。(+o+)

カトりーヌ・ドヌーブもこの界隈に住んでいるということだから、こんなこともあるのか。 

      

  ブロンという大きくて丸い牡蠣を堪能。この店にかのKENZO氏が!

        

   大好きなSoupe de Poissonも食べられてしあわせ!

 

日曜日には友人と友人のご主人と3人で、Velib(街に設置してある自転車)に乗ってペール・ラシェーズにショパンの墓を訪ねる。歩道ではなく、バスやタクシーといっしょに走る自転車は最初こそすこし要領がつかめず危なっかしかったが、目に飛び込んでくる風景は何ものにも替えがたい。

お二人のリードがなければとても無理だが、有り難い経験をしました。

 

 

 

  G・シャルパンティエの墓    パリ市内の貸し自転車

      ショパンの墓

 

この日はマレ地区を歩き、その後サン・ルイ島からシテ島へと歩き、サント・シャペルでのコンサートに行ったのだが、その後友人宅からほど近いお店で夕食をすませ、家に戻ろうという時、「SONIA RYKIEL」のウィンドウを眺めているマダムを見て「あれ、イザベル・アジャーニ!」・・・

フランスではだれでも知っている女優ということだったがすぐにはわからなかった。でも映画「カミーユ・クローデル」主演と聞いて思いだした。

ん〜、すごい!

今回ずっとお世話になった友人の家というのが、通りに面した門からソニア・リキエルまで30秒、「RALPH LAUREN」まで1分。有名な老舗店「カフェ・フロール」まで3分内、ルーブル美術館まで5分というところ。

このサン・ジェルマンの「ラルフ・ローレン」、3、4年の改築を掛けてごく最近オープンしたという。入ってみると美術館のごとく、貴賓な衣服たちがアートのようでした。 http://bit.ly/aiEHPt

 

  

 ジャックマール=アンドレ 美術館にて    Musée de l'Orangerie

 

友人がパリ中心の高級ブティック街のすぐ際に面したアパルトマンに住んでいることで、一歩出ればもうにぎやかで颯爽とした喧噪の只中にいられる。

クリュニー美術館、サン・ジェルマン教会はすぐ近くだし、オペラ座やオランジュリー美術館までも徒歩圏内。

お店のディスプレイは綺麗だし、道行く人々の洗練度も映画のなかにいるみたい。

とにかくよく歩いた。

これまでメトロをよく使ったが、結構徒歩で歩ける距離内なのだということを今回実感した。

せっかく素敵な街にいるのにわざわざ迷路のような地下にもぐらなくても、てくてく地上を歩くほうがパリの街はずっと楽しい。

写真でもご覧のように、何といっても街の色遣いのセンスは素敵です。

 

人気上昇中の<Passage53>にて 

 

街を歩き回り、美味しいものを食べ、いい音楽を聴き、滞在先のおうちは英語圏、街に出ればフランス語圏で耳に入る音が気にならず、そんななかで日本語を話せる友人と行動を共にでき、耳にも目にも舌にもまったく心地よいParis滞在でした。感謝!

 

 

     

   Basilique du Sacré-Cœur パリで一番美味しいバゲットの店

              (モンマルトルにて)

 

      

 

 

音楽に大切なもの

投稿日:2011-05-20

5月15日、日本ピアノ教育連盟東海支部の主催で、恩師小林仁先生の講演「日本人にとってのショパンのマズルカ」を聞いた。

 

日本人にマズルカが分かるのか、など兎角マズルカの演奏はむずかしいとされるけれど、ポーランドの民族舞踊としてのマズルカを分からなければならない訳でないとしながら「ショパンのマズルカを読み解くには?」という命題を、3つの観点から紐解いてゆく。

 

「AであるということはBである可能性がある。少なくともCということはない。」こういった考え方は、楽譜を読み、そのなかの音楽を紐とき考えてゆくとき、極めて有効な方法だ。

 

私たちは「ここはfですよ。」「ここはアクセントが書いてあるでしょう?」みたいに訳もなく書いてあることを忠実に守っていれば演奏が出来上がるかのように学んできている(と思う)が、楽譜の中身というのはじつにさまざまな情報に満ちたもので、1曲1曲をいろいろな視点から見つめ直し、吟味し、考えを深めてゆくべきものなのだと思う。

音楽は、奥深いところでは断定的なことより疑問形のほうがはるかに多い。

 

「ショパンの弟子レンツがショパンのレッスンを受けているところにマイヤベーアが入ってきて、演奏中のこのマズルカ作品33-3は2拍子ですね、と言った。ショパンは弟子に代わって3拍子だと言って演奏してみせたが、尚もマイヤベーアは2拍子だと主張したため、ショパンが激怒した」という有名なエピソードを引合いに出しながら、マズルカの拍感についての熟考に入ってゆく。この辺り、先生流石だなぁ、と聞いていた。

 

音楽はわからないことだらけ。「マズルカは2拍めもしくは3拍めにアクセントが置かれる。」など、こうこうこう、と定義されてもそれだけで単純に解決できないことばかり。

そこを「〜であるということは、〜であると言えまいか。」「〜であるということは、〜を導くのではないだろうか。」といった考え方はとても大切な構えと思った。

 

常々教えることに従事していると何でも決めつけて教える場面も多いし、生徒たちもそうして何でも教えてもらえるものと信じている訳だけど、音楽はそういつも簡単に割り切れるものではない。・・・そうやって考えを深めながら生徒たちにも考えを導いてゆく、という姿勢は、相手が小学校3、4年生にもなれば有効だと私は思っている。

(そもそも私の幼児入門ではピアノを始めて数カ月の3、4才児にでも、ド、ド、ドーとだけ弾く生徒の音に様々な伴奏をつけて、どれが一番よかった?、こっちとこっちではどんな風に違って聞こえた?など、生徒本人の考えをしっかりと導いてきているから。・・・)

 

またここ数年考えてきていることで生徒たちにもレッスン中しょっちゅう話している、よく音楽の教科書に書いてある、1拍めのアクセント=強拍の概念に対する懸念についても、先生のお話のなかで束の間だが触れられて、嬉しく思ったりした。

 

「拍のカウンターウェイトがあるのがマズルカではないか。とすると、ショパンのワルツ第7番、第10番などはどうしてもワルツというより、マズルカに聴こえる。ショパンにとってのワルツは異国のものであり、どうしてもマズルカ的(ポーランド的)要素がみられるのではないか。」

・・・先生はこうして楽譜を丹念に読み解いてゆかれる。

 

こういった多角的で抽象的な考え方は、音楽を深く理解してゆくのにたいへん大切な鍵になる。

 

晩年のマズルカでは、ポリフォニックな傾向が出てくるが、バッハが好きだったというショパンも「ロマン派の時代においては、今の時代のようにバッハなりのすべての作品を知る由もなく、平均律は全曲知っていたとしても、たとえば”音楽の捧げもの”といった作品は知らなかったのではなかろうか。」・・・ 先生にかかると、音楽史も立体的に見えてくる。 

 

小林仁先生の講義、私にはとても有意義でわかりやすく、楽しかった。

 

音楽祭ラ・フォル・ジュルネ金沢2011(追記)

投稿日:2011-05-09

5月5日

10:30、金沢在住の友人と待ち合わせ。

駅前のLFJの旗もきれいに片づけられていて、さぞかし昨夜はたいへんな熱気だったことでしょう。ちょっぴりさみしい感じもする。

 

友人の案内で、まず金沢港にほど近いしょうゆの町、大野町へ。

ちょっと古い街並みがほっとさせる。五月晴れで清々しい。

すこし歩いて、美味しいお寿司の店へ。

 

         Ono-machi

 

その後、長町武家屋敷跡界隈から尾山神社へ。足軽資料館がおもしろい。

 

  Nagamachi Buke Yashiki Nomuras

 

        OyamaShrine

 

そこから昨年立ち寄って気に行った東茶屋街のお箸のお店へもう一度行きたいと言って、連れて行ってもらう。

その後、主計町のほうへも足を伸ばす。暗がり坂、絵になるね。 

 

       Higashi-cyayagai

 

 

     

  Kazue-machi         kuragari-zaka

 

 

さぁ、足早にいろいろと連れて行ってもらったが、そろそろバスの時間だ。

 

早耳情報では、来年のラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンはロシアもの(ムソルグスキー、チャイコフスキー、ラフマニノフ、ショスタコビッチetc.)に焦点をあてる、とか。・・・

楽しみである。

 

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