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ピアノ教室コンセール・イグレック♪


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ルイサダ氏ピアノ公開レッスン

投稿日:2017-06-13

きょうは名古屋音大で来日中のフランス人ピアニスト、ジャン=マルク・ルイサダ氏の公開レッスンがあり、優秀な学生3名が「バッハ:パルティータ第6番」「ショパン:バラード第1番」「ラヴェル:道化師の朝の歌」で受講し、3時間も聴講させていただきました。

私にとってフランスのピアニストの語法というのはやはり親近感があり、厳しいレッスン内容で、ぐぃんぐぃんとこころに響くものあり、爽快な気分です。

 

バッハ作品におけるアウフタクト感に基づくフレージングのことや、ショパンではソノリテの作り方に様々なアイディアを見聞きしましたし、ラヴェルではかなり高度なテクニックの使いかたを垣間見、私にはニースの国際セミナーで受講した、とりわけジャン=フィリップ・コラール氏のレッスンを彷彿させられ、楽しかったです。

もちろんルイサダ氏のレッスンではより高度なことで私にはとても勉強になりましたが、西洋音楽のビート感の問題につけ、フィンガリングの考え方では共通項がたくさんありましたし、バス音の豊かな響かせ方や手首の使い方(上下だけでなく手首のねじりの技法をふくめて)、脱力の問題など、「このアルペジオ音型の最後の音で手首をあげて次の和音で下げる」とかいった、まるで手首の振付師的なことは、日ごろ私が生徒たちへのレッスンで言っていることまったく同じところも結構あって、そこはフランスメソッドの共通項だと思い、楽しくなりました。

 

それにしてもルイサダ氏のレッスンは、ステージピアニストの演奏に何が必要なのか、を若き将来ある学生たちに諭し、それについて考えてゆく必要を促すことになるであろう素晴らしいレッスン内容。きょうは久しぶりに真剣でなお且つ厳しいレッスンを聴講でき、気持ちよかったです。


また学内のエレベーターで春から名音大の学生になった生徒OGとも顔を合わせたり、嬉しいひとときでした。(^^♪


     


新年に向けて

投稿日:2017-01-05

明けましておめでとうございます。

暖かな晴天のもと、新しい年を迎えました。

皆さまにとりまして、この一年が実りある素敵な年となりますよう。

 

昨年を振りかえると、「春のコンサート」と題したリサイタルのあとの「ピアノ教室コンセール・イグレック門下生コンサート」の充実ぶり、そして昨年末には名フィル首席オーボエ奏者の山本直人氏とのデュオリサイタルがあり、その間のレッスンでの生徒たちの情熱ぶりは、いつも私を元気にさせてくれるものでした。

 

生徒層からすると、ピアノを教える先生方がすこしずつ増えてきていることも頼もしい限りです。リトミックを教えながらこれからピアノのレッスンにも応じてゆきたいという音大卒の先生や、ひとりで生徒発表会を開催するほどの指導歴の長い先生ですがさらに充実してゆきたいといった意欲ある先生。・・・ご自分が発表会で弾かれる曲をもってきたり、生徒さんが受けるコンクール課題曲をもってきたり。とくにコンクール曲では端的に、ものの5分くらいの解説しかしませんのに、「目から鱗」効果で私の目前で演奏が激変。生徒さんにうまく伝わるかなぁ、って思っていると、受験した生徒さんが本選や全国大会に進んだ、という報告を聞けたのは最高に嬉しい限りです。こうした波及効果で、周囲の音楽熱がどんどん高まってゆけばいいと私は思っています。指導者がレッスンを受けるというのは勇気もいることとは思いますが、熱意ある指導者の方々にたくさんレッスンに通って来ていただきたいです。

 

また学生以下の生徒たちについては、コンクールを目標にしなくてもとても誠実に情熱的にレッスンをこなせる生徒が増えてきたと実感したのも、昨年の特徴でした。私は「コンクールというのは使われることなく、使い切れ!」「自分にその時期が来たら果敢に参加することは上達への鍵にもなるが、コンクールからコンクールへ橋渡りをつづけることは音楽に真正面に取り組むこととは違う。」という考え方です。生徒にその時期が来たら経験としてどうかというサジェッションはしますし、生徒側からコンクール参加したいと言ってこれば、本人がその時期にあるか、つねに見守ります。
日ごろのレッスンでの上達を、本人が自覚して意識してピアノレッスンを楽しめることは当然のことであり、何よりだと思っています。基本練習も、スケール課題も、ちゃんと曲の演奏効果と結びつけて解説を繰り返すことで、本人が楽しくすべての練習をこなし、確実に上達することに繋がっています。

 

 

高校入学と同時に、部活が練習に次ぐ練習、そして毎週末のように試合があり、たいへんに厳しいスケジュールでとても練習時間が取れないからピアノをやめる、と言ってきた生徒がいました。こういった場合、私はその生徒さんがやはりいっぱいいっぱいで、とても自分のピアノと向き合うことは無理だろうと思われる場合は、「そうですか、残念ですが、またやりたくなったらいつでも来てください。」ということにしています。
でもこの生徒さんの場合は、彼女がヨーロッパからの帰国子女で向こうで受けた音楽教育が素晴らしかったということもあったのですが、すでにほんとうに素晴らしい音楽イメージを本人が持っており、この生徒の人生を俯瞰すればやめることが幸せとは思いませんでしたので、「やめることはいつでもできるから続けてみなさい。隔週でも月に一度でもいいからレッスンに応じますよ。」と言って、もう2年生の終わりです。昨年は2か月に1度になる時もありましたし、曲は本当に僅かずつしか進めていないけれど、彼女のこころのなかにある音楽の火種をキープすることが目的です。そんな彼女が年末のレッスンでは「ほんとうにレッスンを続けてよかった。こうしてピアノを弾いている時ってほんとうに楽しい。」と、そして年賀状には「先生のレッスンでもっとピアノが好きになります。ことしも幸せな一年にしてください!」との言葉が。・・・

  

    (*このHP/Top画面の「ごあいさつ」の下欄、「私が推薦します」コーナーの生徒さんたちからのメッセージも、嬉しく思っています。)

 

教室の生徒には大学受験期に差しかかる進学校の生徒もいますが、年末にはこころから「この一年ありがとうございました。来年もよろしくおねがいします。」と深々とあいさつしてくれたり、まだ小学低学年なのにご父兄に「うちは何のためにピアノを習わせればよいのでしょう?」といわれてびっくりしたこともある生徒が、じつは学校の先生が「ピアノなんかより勉強しなくちゃ。」みたいなことを仰っているようだと分かり、ほう〜?と思ったことがあったのですが、ちいさなこの子たちにもようやく音楽のこころが通じはじめ、とても意欲的にレッスンに通ってくるようになり、幼児入門から種まきしてきたことがぐんぐんと成果を出し始めている、そんな生徒たちもいて鼓舞されます。

今年も新しい生徒たちとの出会いを楽しみにしています。


 

さて、昨年末の「Piano黒田ゆか&山本直人Oboeデュオリサイタル」については、臨場感のある空気感のなか、会場にお集まりいただいた聴き手の方々と「演奏を共有できた」という感覚でいっぱいでした。ありがとうございました。


           


「きょうのコンサートは素敵でした。今夜はぐっすり眠れそうです。」と深夜にメールをいただいた方もいましたし、「歌うということのたいせつがわかりました。」とか「うっとり、日常を忘れる素敵なひとときでした。」など、コンサート後にお顔を合わせる機会のあった方々はほんとうにとてもいいお顔をされていたのが印象的です。


                

プログラム終曲のドビュッシー作曲サマズイユ編曲の「牧神の午後への前奏曲」は、もともとオーケストラの曲をヴァイオリンまたはフルートとピアノ用に編曲された版で、そもそもこの楽譜を入手するところからたいへんでした。またこれをオーボエが奏するのはかなり珍しくもあり、たいへんなことでもありましたが、20代に「名フィル+α」で共演以来の親友である山本直人さんが果敢にチャレンジ。フランスものをエスプリの精神をもって奏することはちょっとしたコツがあってリハにも時間をかけたこの曲は(これまで何度も演奏してきている奏者なので自然と信頼関係も培われてきていて、ちっとも不安に思ってもいなかったというのも今思えば面白いですが)本番が一番の出来!で、素敵な演奏を届けることができてしあわせでした。


こころある音楽を大切に、自分なりの音楽ときっかりと向き合いながら、今後もっともっと感覚にうったえることのできる演奏を目指して、身体のケアづくりに練習にと修錬していきたいと思っています。

これからもご鞭撻のほど、おねがいします。

 

 

初詣ではなんと、家族全員が<大吉>! 

元日の夜は、ドゥダメル指揮のウィーンフィル・ニュ―イヤー・コンサート中継を堪能しました。

 

本年もどうぞよろしくお願いいたします。


11月、怒濤、激動?・・・充実のひととき

投稿日:2015-11-26

先月の終わりごろから決めたスケジュールがいくつも二転三転する。

そんな星の巡りあわせ?!

 11月8日の日曜日は室内楽の譜捲りを頼まれていたのですが、蓋を開けたら必要なしということで、予定が転じ、豊田市コンサートホールへ。
ダニエル・オッテンザマー/クラリネット×鈴木秀美/チェロ×クリストフ・トラクスラー/フォルテピアノのコンサート。
至福の芸術に「お腹いっぱい」って感じ。このひとのクラリネットはまさに楽器を超えている。
オール・ブラームス・プログラムで、Brahmsってこんなにも清々しく、儚いもの?!って、こんな深いブラームスは初めて聴いた。

いい音楽を聴かせていただきました。(^^♪

8月のブログにも書いた11/15のプレスラーのリサイタルがキャンセルになり、じつはこのリサイタル、ピアニストの青柳いづみこさんと出かけましょうと言っていたものでとても残念でしたが、14日夜は、名古屋で魅力いっぱいのレクチャーリサイタルを終えた青柳さんとフランス文学者の山田登世子さんらと、とても楽しいお食事会。

その帰りの電車で、嬉しいショートメールに気づく。小4生徒が「第17回ショパン国際ピアノコンクール in ASIA三重地区大会」で銅賞を受賞。全国大会への切符を手にしました。絶対に「ファーストチャレンジで全国進出」を目指してがんばって指導してきたので、さすがに嬉しかった。やったね!おめでとう(^_-)-☆

 

そしてこのプレスラー、来日日程後半にあたる22日の豊田市コンサートホールでのコンチェルトも降板となり、チケットをキャンセルすることに。

週末の予定がいくつか変更となり、ん、じゃぁ京都へ紅葉狩りでも行けるかな?(^^♪なんて頭を過ぎったりもしたのでしたが、知人が枠に空きがあるからどう?と声をかけてくれた時はまたこんど、なんてお断りしていた、リスト音楽院グヤーシュ・マールタ教授のマスターレッスンを急きょ受けることに。

と言っても来月のリサイタルの曲目をレッスンしてもらうという頭はない私。・・・受講曲に選んだのは、ハイドンのソナタ、ラモーに、ショパンエチュード。ハイドンは10日、エチュードのほうはまさに1週間しか時間がなくて、決めて3日間は朝昼夜とよく分析し、よく練習した。

 

とりわけこの週はレッスンもタイトだった私。21日はレッスン後地元の文化小劇場で大学後輩がリサイタルの案内を出してきたので、駆けつけ。

レッスン受講前日の22日は、朝からやることいっぱいのところ1時間だけ練習して、マスタークラスレッスンを1コマ聴講。場所と雰囲気を確認し、お昼取って豊田市コンサートホールへ。先に書いた通り、プレスラーキャンセルで一旦チケットを戻したのですが、25日に試演会を催してくださる方にお誘いいただいたもの。

水戸室内管弦楽団の演奏、ほんとうに素晴らしかった。

写真は、この日のマエストロ、世界で活躍する広上淳一さんと。

 

広上さんは学生時代から天才ぶりを発揮していたらしいですが、私は彼が精力的に校内を歩き回っていた姿しか思い浮かびませ〜ん。(笑)
彼は芸大浪人組で私よりだいぶ年上ですが大学の同期で、名古屋時代の話など懐かしさいっぱい!

もともと持っているものはなんら変わってない?(・・・人間そんなものかも知れませんね。)けど、計り知れない才能と努力と情熱で、ほんとうに彼の音楽はこの数十年のあいだに洗練味を増してきました。私の努力なんて「ど」の字の濁点一つくらいもあるかどうか。・・・(*^^)v恥〜

音楽の力は、素晴らしい!とても嬉しい再会でした。

 

 

23日は、リスト音楽院Gulyás Marta教授のマスタークラスレッスン。
どうなることやら、と思いましたが、ハイドンソナタもラモーも抜群に面白かった。ハイドンの音楽表現がこんなに面白いだなんて。(^^♪

Rameauはほんとうに受けてよかったな、と思えた幸せな時間。先生の音からはチェンバロやピアノフォルテなどピアノの歴史が聴こえてくる。

ショパンについても、「一を聞いて十を知る」ひととき。

マスタークラスならではのハイレベルで、音楽の奥義をいくつも連鎖して教え諭される瞬間。私の頭脳はフル回転!(@_@。。。〜

こうして本格的な西洋音楽を教えられると、わぁ、ますますおいそれとは弾けなくなっちゃう〜、なぁんて。hahaha〜!

音楽に真摯で誠実なマールタ先生の教えを忘れることはないでしょう。

    

 

そうして25日は、レッスン受講の話に前後して「12月のリサイタルの試演会をうちで致しましょう。」と言ってきてくださった有難い知人のおかげで、別の70分プログラムをひと前で弾くことに! 

普段ならこうした無茶ぶりはしない私ですが、何だかもうスケジュールが錯綜して、何でも来い!みたいな感じで、・・・でも何でもやれば出来るお年ごろ、でしょうか。(*^^)v 

この知人宅のピアノ、なんでも故尾高尚忠氏の奥さまのご実家のピアノを譲り受けたものとかで、外枠はYAMAHAですが、弦は輸入ものだそうで、実に音はベーゼンドルファーのようなふくよかさでした。(^^♪

素敵な機会をありがとうございました。


            

 

あんな、こんなの続いた激動?の11月でしたが、とても音楽に真摯な思いを抱く素敵なピアノ指導者と小学生の新入会の生徒さんにも恵まれましたし、誠実な音楽を続けている同期の活躍をはじめ、優しく音楽の動きを見守るたくさんの方々に触れる時間を持てた貴重なひとときでした。


感謝の気持ちをもって、自分が得た喜びや感動を自分のピアノを通して生徒たちはじめ周囲の人々に伝えてゆくことができたら、と思います。

 

12月23日のリサイタル(お問合せ:ア・ピアチェーレin豊田Tel.090-4233-3445 )までひと月を切りましたが、とても充実してきていることはしあわせなことですし、しっかりと調整して素敵な会になるよう心がけてまいりたいと思います。

前半にショパンの即興曲全曲とワルツ、後半はオール・ドビュッシーのプログラムを演奏いたします。お時間、ご興味ある方、ぜひお出かけください。

 

   (*HPイベント欄に、詳しいご案内を出させていただいています。)


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