今村惇子ピアノ教室
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ブログ
毎日のレッスン生活
投稿日:2016-06-07
生徒さんが日に日にではなくて、週に週に(なんて言葉はない)
けど、とても上手になるので、レッスンはたいてい喜びで終わります。
ちいさなお子さんたちは、園であったことや家のことを
たどたどしくも一生懸命に話してくれます。
当教室はほんとにおしゃべりさんが多いです。楽しいです。
私は話すことが苦手で、実はレッスンで、もどかしいことがよくある。
音は目には見えないので、非常に抽象的な表現しかできない。
特に両手のバランス。和声のここをもうちょっと響かせて立体感を
だしてほしい、バスとソプラノで額縁の如くとか・・
タッチでは、心が外に開かれるような脱力、芯の通った打鍵
手の大きさや重さの関係による可能な限りのふくよかな響き。
さらに、いろいろなタッチ
羽のような、葉擦れのような軽いタッチ。ぽとり水滴が落ちたような。
あるいは油絵具で描いたような。あるいは鋼のように、嵐のように。
ピアノを弾くということは、毎日世界遺産に触れているようなもの。
作曲家の苦心の末に生み出された作品を読んで音にして聴いて
時間も場所も超えて旅することができるのだ。
レッスンとは、その作品を一緒に美しく再現していく作業である。
作曲家の生きた時代、背景、心に 思いを寄せて感じ、想像していく。
こうして、私のしあわせな一日が終わり帰途につく。
だいたい毎日21時ころから、夕飯の準備にとりかかるのだが
その時に大抵、NHKのNEWSを観ます。そして
現実に戻され、ふ〜〜っとため息・・・。
22時ころ、ごはんができるけど、まだ誰も帰ってこない・・。
継続は力なり
投稿日:2016-06-06
毎日の練習が必須なピアノやほかの楽器の演奏を
続けていくことの意味はなんであろう。
今まで途中でやめることになった生徒さんは、およそ
すべて親の方がやらせたくて習っていた生徒ばかりだ。
なので、今現在そのような状態になっていらっしゃる方は
早めにご相談ください。ここ3年間くらいでおひとりずつ
結果やめられた生徒さんがおられました。
幼少期にピアノを弾くこと、楽譜を理解することを習うのは
脳のはたらきにおいて、とてもよいことと言われている。
音感も4,5歳くらい、指の敏捷性は10歳くらいまでに非常に
発達するので、このときにしっかり練習するとよいのです。
親は子供の為を思って習い事をさせているのです。
こんなしあわせなことはないのです。
「勉強ができるのはしあわせなこと!」と、「今でしょ!」の
先生が言っておられたが、ほんとうだ。
親御さんが、ピアノが自分の夢だったから、とか
やっていれば、きっと好きになる!!
楽器を趣味として楽しめるようにしてあげたいから、と思って
習わせるのは本当に悪いことではないのですが・・・
ですが!
やはり最初は、いくら幼くても
ご本人が「ピアノが弾けるようになりたい!!」
「ピアノの音が大好き!!」という気持ちになったときに
はじめてほしい。そして、練習を毎日すると約束をして。
守れなくてもよいのです。初めが肝心です。
レッスンにいらっしゃるお子様の目の輝きが、
双方では全く違うのです。
今までやめられた方は、みなお母さんのためにやっていたんだ
といってやめていかれました。心を押しころしている感じです。
こちらも最初は注意深く見守っているのですが、根が音楽大好き人間の
わたしなので、お子さんがそんなにピアノがいやなのかということを
忘れてしまうのです。 ときには、はっぱかけちゃうわけです。
あるいは、高学年ともなれば、ピアノを習う意義ということなども
お話します。きっとこんなにいいことがあるよと。 でも
やはり、毎日の練習はきついのですね。
それに、今の子供たちは本当に忙しい・・です。
そこで、こちらもそのようなときには、ひとつ提案させていただく
ことにしました。
もし悩まれている生徒さんは、レッスンに、くら〜い顔で来ないで
どうかご相談くださいね。
継続は力なり と申しますが、努力の継続は大変難しい。
物事の本質を探究し理解するためには、
ひとつのことを継続して努力しなくては、到達しない。
そしてその大事なそのひとつのことをさらに極めるために
本を読んだり、ほかのことも勉強しなくてはならないのだ。
好きでない人にはできないことだとわかる。
フィグーラ
投稿日:2016-03-24
ひき続き音程のことで・・
4度跳躍で主音にいたる場合、あいだにある音の軌跡は
どうなるだろうかと考えた。
メジャーのときは、テトラコード(全全半)になるが、
マイナーのときは、旋律的短音階で考えれば、長調と
同じだけど、私の場合、自然的短音階を思い浮かべる
かもしれない、と思ったのだ。
下行跳躍のときの音の軌跡は、長調と短調では絶対
違ってくるはずだ。 こうしていろいろ考え、突き詰めていくと
やはり、音そのものや旋律の持っている性質に関係していると
思えてくる。
「音楽修辞学」
修辞学とは古代ギリシャにまでさかのぼる学問で、説得するための
技法のことである。1400年頃から、音楽家は修辞学を修めていて
それを音楽に取り入れるようになっていた。
効果的な言い方や手振りなどをフィグーラと呼んでいたが
音楽においても内容をよく伝えるために特別な方法(フィグーラ)が
用いられるようになっていく。まず、詩の言葉の意味にあうように
フィグーラが生み出され作曲され、その後、器楽曲にも使われた。
1550年〜1850年頃が全盛で、まさにバッハの時代である。
音楽的なフィグーラは、たとえば・・
上行進行は意志、希望、成長などのエネルギーを持ち
下行進行は絶望、消滅などの感覚を持つ。
音階ひとつひとつの音には、こんな性格が・・
T:支配的 U:悲しみ V:哀願的 W:荘厳で崇高
X:支配的 Y:悲しみ Z:哀願的 [:統一
う〜ん、なるほど・・・。
半音階はすごく恐い感覚だったらしい。
恐怖・憎悪・苦しみ・悲しみ・・
不協和音程の跳躍はさらにすごい!!
悪徳・悪魔・地獄・暗黒・・などのフィグーラだったのだ。
増4度(減5度)は「悪魔の音程」と呼ばれて
非常によろしくない音程だったのだ。減7度も・・
しかし後々、音楽修辞学は衰退していくことになる。
大学時代の授業で、バッハのフーガの楽譜には十字架が
置かれているのだと習った。(音と音を結んだ線が十字になる)
そのほかにもバッハはたくさんのフィグーラを楽譜に忍ばせていた。
しかし、キリスト教信仰者としてのバッハの音楽に 1960年代から
もっと人間的にバッハを研究し演奏しようという波が訪れる。 が
やはりバッハを弾くときにはこの音楽修辞学を少し知っておく必要が
あるのだろうと思う。
バルトーク校訂の平均律を愛用しているが、キリスト教信仰者としての
バッハを崇める人には、ロマン的すぎてけしからん!!となるのだろうなぁ。
さて長くなりましたが、結局4度音程はどうなったのか?
長調の曲において使われる4度跳躍(上行)は、
天使たちによる神への導きを想像させて、
短調においては、たくさんの困難に打ち勝ち、
神へ近づこうとするエネルギーを表現しているということになるのかなぁ・・
何故この強いエネルギーを感じるかはいまだわからず・・・
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