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ピアノ教室コンセール・イグレック♪


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エネルギッシュに、春ですね!

投稿日:2020-03-28

街路樹の桜も、花が開きました。自然界はエネルギッシュに春到来ですね。

 

さて中1から10年に亙って通ってくれた生徒が、こないだ晴れやかな笑顔で挨拶に来てくれました。レッスンが始まって間もなくの頃の「ブラームス・ラプソディ第2番」から、第一部のトリに回り、休憩時間には河合塾に走っていった大学受験時の「シューマン・謝肉祭」、リストは「ラ・カンパネラ」を始め「死の舞踏」では大人っぽい一面をのぞかせた。最後の発表会では「ラフマニノフ・ソナタ第2番」、いろいろと感慨深い。

名大卒業後大学院まで修め、上場企業に就職を決め、東京へ。

 

また、2年前受験を機にピアノから離れた生徒も、見事名市大医学部生になり、報告に来てくれました。昨日は、中学受験でピアノを中断した高校生が、大学受験のためにピアノを再開したいとか。いろいろな挨拶ラッシュです。(^^♪

 

3月に入ってからコロナ関連のことでは皆さまたいへんかと思います。

教室ではマスク着用、手洗いを守っていただき、随時換気をこころがけたり、鍵盤やドアの取っ手を拭くなど感染予防に留意しています。また生徒さんサイドでも、本人はもちろん、ご家族に体調の優れない方がいる時にも様子をみていただき、お休みの際はビデオによるアドバイスレッスンをしてゆくことにしました。

 

新しくレッスン希望の方々もこの時期に及んでは足がすくんでしまいがちと思いますが、時勢を俯瞰してまいりましょう。

 

音楽に感謝して、一日も早く、事態がおさまりますよう。

皆さま方の健康をお祈りしております。

 


教室の風景

投稿日:2020-02-06

先日1/18に名古屋の宗次ホールで開催された「川口成彦フォルテピアノリサイタル」に出かけました。

社会人生徒たちもたくさん来ていて、その楽器の繊細な響きと、弱音のなかに繰り広げられる豊かな抑揚と表現力にみな圧倒されていました。

川口さんの演奏を私は第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクールの時から数多く聴いてきましたが、コンクールの時から個性的なアプローチを聴かせ素晴らしかったですが、この1年ちょっとのあいだの目を見張る進化ぶりにあらたな感動を覚えます。

そしてそういったことが社会人生徒たちにも浸透して、皆次のレッスン時に音の出し方が変わっていました。Oh my god!の気分です。

「いつも黒田先生に言われているフレーズの中の抑揚とタッチの丁寧さ、手首のしなやかさの大切さ、指のつけ根からの筋力の大切さがひたひたと理解でき、これまで習ってきたことが繋がった!」と言われた時は、なんて素晴らしいんだろう!って思ってしまいました。川口さんの力と生徒たちの理解力の高さ!

コンサートをお知らせした生徒たち、友人からもたくさん感謝のメールが舞い込んできて、びっくりでした。

 

もちろん私の音の出し方も洗練されて、生徒たちにすぐに伝わっています。今回某コンクールで銀賞を受賞した生徒も、このひと月で大いに変わりました。同じ時期に室内楽ステップに参加した生徒のビデオを聴かせてもらっても、音の聴き方が変わってきているのがよくわかりました。

昨年からのいろいろなかたちでの勉強が反映されて、嬉しいことです。

 

今週末は一部のジュニアプレ専科の生徒たちと、名フィルの演奏会に出かけます。

 

これからコンクールの生徒もまだまだいますし、ピアノ指導をされている社会人生徒さんはそれぞれの教室の発表会開催に向けて頑張っていらっしゃいます。

このところ、社会人生徒さん、専科生徒たちの上達がめざましく、毎回ワクワクしながらレッスン指導を楽しんでいます。ありがとう!

 

           

音楽の贈り物

投稿日:2019-02-06

2月1日、宗次ホールへ「パトリック・ガロワ・フルートリサイタル」を聴きに出かけました。

 2016年に名フィル首席オーボエ奏者山本直人さんと、翌17年に東京室内管弦楽団首席バイオリニスト水村浩司さんと演奏したドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」がプログラムにあったのと、もちろん1990年にフランス・プラドでおこなわれたパブロ・カザルス国際音楽アカデミーでガロワ氏のクラスを聴講した思い出があったからです。

 

その年は名古屋市新進芸術家海外研修生として渡仏。ニース国際音楽アカデミーでのパスカル・ロジェ氏のクラスを終えた後、ピレネー山脈に程近い片田舎のプラド村に出かけました。そこでは各専攻の他、アンサンブルも履修することが出来、学生たちと弦楽トリオを組んでレッスンを受講したほか、オーボエ科教授のアンドレ・マルタン氏に入ってもらって、プーランクの管楽トリオを一緒に練習できた思い出など、今から思うと凄すぎる思い出が詰まっています。

昼食を取りに学食に行くと、当時からフルート界のスター、パトリック・ガロワが小さな子どもたちを連れて幼稚園の先生さながら優しそうなパパの姿を見せていたり、講習期間のあまりの忙しさに午後うたた寝をしていると背後からすっごい演奏が聴こえてきて、何かと思って目が覚めると皆呆然と聴き入っていて、しばらくしてジャン=ジャック・カントロフ率いるクインテットが翌日のコンサートのために練習していたとわかった!とか、そういった夢のようなことが日常茶飯のように起こるのでした。

そんな中、私はカントロフのヴァイオリン・クラスやガロワのフルート・クラスなど、専攻以外のものにも聴講に出かけました。ガロワのクラスはほんとうに面白く、レッスンはそっちのけ、脱線してはジョークを交わしながらの音楽談義と化します。感性で感じるものをいかに分析し確かなものとするか、そうして考察に考察を重ねることによって、最終的には自然のもの、風の音、陽のきらめき、木々のせせらぎ、鳥のさえずりなど、そうした自然のもの、宇宙の一部に自分の音楽を還元、昇華させてゆくことが音楽家の務め、芸術の極みだというようなことを学んだ気がします。


       (左2人が28年前の私とガロワ氏。)


ガロワの演奏を30年ぶり位に聴いて、後半込み上げてくるものがありました。

とても長くて深い考察の年月を感じさせる、渋みある演奏。音楽の贈り物を手にした気分でした。何の衒いもなく、泰然としていて、何気なくふっとそこに或るガロワの音。若かりし頃とはまた違う魅力に、いろいろなことを思うひとときでした。とても懐かしかったです。Merci, monsieur!

 

 

そうして私の音楽も当時から30年弱の年月が経っていることを想いました。当時はどう演奏するかということに一所懸命でしたが、今ではすぐに何を思わなくても自分の音楽が立ち上がります。教えることについてはもう40年にもなり、ふと生徒がやってきても頭を切換え、レッスンに入ることは容易いことですし、生徒がなにを努力してクリアしているか、また次に意識が足りていないことは何か、それにはどういったことを伝えればよいのか、すぐに分かります。それでもいつも何を一番に伝えるべきか、どうすれば段階的に教えられるだろうか等と、いろいろと迷い、考えることが多かったように思います。もうそろそろ在るがままの自分とともに、思うままに音楽と向きあってもよい年齢になったのではないか、そんなことを思っていたところでした。

 

 

先の週末は姉妹でコンクール参加の生徒に、室内楽ステップに参加生徒が3人。「ヤマハピアノフェスティバル2019第一楽器大会」では、小4生徒が見事B部門で金賞を受賞、次に続く「ヤマハジュニアピアノコンクール」に選定進出されました。今回の金賞は数ある参加者の中からの1名。どんな大会でも、やはり1番は素晴らしい。おめでとう!小6生徒はC部門で、惜しくも奨励賞。ステップに参加の生徒さんは、それぞれチェロやトリオを素敵に演奏できたよう。思い出すだけで高揚した、とても嬉しそうな顔に触れると私も嬉しくなります。それぞれに反省もあることと思いますが、これからもがんばっていきましょう。

 

私はほんとうによき時代に、飛びっきりのよき師に恵まれて、よき環境で思いっきり勉強できたので、そのおかげで今の自分の音楽観があり、演奏技術があり、私の音楽の礎となっています。芸術をめざし、崇高な雰囲気があるかもしれませんが、そこを目指し、音楽の本質を問う学びを積んできたことによる強さはあるのだろうと思います。その精神に魅力を感じ、慕ってきてくれている現在の生徒たちは、たとえ手がかかっても愛らしいものです。

 

最近では小学校の低学年までにコンクールで成果が上がると、以降伸び悩み、基礎から学びたいと我が門が叩かれるのですが、基礎力の充実化を図り、補充していくと、これまでちやほやされてきたことでそういった我慢の状況につぶされて、せっかく持っている素晴らしい素質を親御さんともども自ら手放してしまうというケースが多いようです。やはり基礎力を照らし合わせながら前に進もうということは師弟ともどもたいへん忍耐のいる仕事です。年齢にもよりますが、レッスンで伝えていることがスルスルと入っていくには、他の先生のところで学んだ年月の最低でも半分〜1/3は要りますね。必ず上手くなる、必ず音楽をよりわかるようになる、そういった信念をもつ生徒たちを、私は大切に育ててゆきたいと思います。

 

今年も素敵な生徒さんたちとのたくさんの出会い、・・・新しい生徒さんはもちろん、現在通っている生徒たちの新たに進歩する姿との出会いの両方を、楽しみにしています。


        (パトリック・ガロワ氏と。)

 

  

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