レッスン楽器


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福岡市東区のピアノ教室音楽館サンクトス


インタビュー

たくさんの方に味わってほしい“感動体験”

ピアノ教室を始める時、先生には特別な想いがあったそうですね。
母が自宅でピアノを教えていたため、私はとても小さい頃からピアノに触れてきたのですが、そんな中でとても感動的な体験を3回経験したんですね。どれもピアノを弾いてこなかったら出来なかった素晴らしい体験でした。それで、私が出会ったような感動を少しでもみなさんに味わっていただきたいと思って、ピアノ教室を始めることにしたんです。
その体験とはどのようなものだったのですか。
最初の体験は、小学生の時。ウィーンでピアノを勉強していらした先生のレッスンを、小学1年生の頃から月に一度受けるようになったんですけど、レッスンに行くといつも先生がピアノを弾いてくださったんですね。その音色が本当に素晴らしくて、聞くたびに音楽に包み込まれるような幸せな気持ちになりました。音楽って、ピアノって、何て素敵なんだろうと感動したのを、今もよく覚えています。
次の体験は結婚後、子どもが生まれて、慣れない育児に一生懸命だった頃のことです。ある日、ピアノを弾きたくてたまらなくなったんですね。それも何故かドビュッシーの『水の反映』をどうしても弾きたいと思いつめまして。それからは時間を見つけてはピアノに向かい、何と2週間で仕上げてしまったんです。その時に感じた達成感と感動といったら、言葉で表現出来ないほど大きなものでした。
もう1つの体験は2006年。その年、私は思い立って「第30回ピティナピアノコンペティショングランミューズ部門」に出場しました。家事も仕事もありましたし、特別な練習が出来たわけではないんですけど、純粋に“弾きたい!”という気持ちがあったせいか集中して練習が出来て、思いがけず全国大会にまで進むことができました。
この3つの体験はどれも私がピアノを弾いてきたからこそ出会ったもの。それぞれの体験で得た感動や達成感は、私の大切な宝物になっています。

心が通いあうレッスンがモットー

レッスンを行なう上で、先生が心がけているのはどのようなことでしょうか。
教室に来てくれた生徒たちには、毎回必ず“あなたがレッスンに来てくれて嬉しい”という気持ちを表現するように心がけています。以前ある保護者の方から、先生とは初対面の時からリラックスして話せてとても嬉しかったと言っていただいたことがあります。私が今のようになれたのは、中学校で教えていた経験がとても役立っているような気がします。当時、生徒の中には音楽の授業にまったく興味のない子どももいて、悩むこともあったのですが、それは私の人間性の未熟さを彼らが感じていたからだったんですね。生徒たちと本音でぶつかっていくうちに、私はそのことに気づかされました。そして、人と真剣に向き合うこと、相手を認めて受け入れることの大切さを痛感しました。今もその時と同じように、生徒たちときちんとした信頼関係を作れるようにいつも心がけています。

技術の習得を大切に

先生は、ピアノを心から楽しむためにはしっかりした技術を修得することが大切だと考えていらっしゃるそうですね。
そうです。これまで大勢の生徒を教えてきて思うのは、ピアノを弾くことを楽しいと感じるためには“楽譜が読める”“リズムが取れる”といった技術を持つことが、絶対に欠かせないということです。そうした技術が土台にあってこそピアノや音楽の素晴らしさを感じられるのだと思います。
リトミックを取り入れていらっしゃいますが、どういうきっかけだったのでしょうか。
ピアノを弾く場合、この曲のここはこんなふうに表現したいという欲求があって初めて気持ちが高まるものですが、小さい子どもにその高まりを教えるのはとても難しかったんですね。どうやったら教えられるかというのが、ずっと私のテーマでした。ある日、リトミックの先生に出会って、その悩みを解決するヒントをたくさん教えていただき、それを実践するために自分の教室でもリトミックを始めることにしました。たとえば私が弾くピアノと同じ速さで歩いたり、音の強弱によって身体の動きを変えるといった基本的な動作は、2歳の子どもにも出来ます。もう少し大きくなると、曲を聞きながら身体を動かして、自分なりに表現するというようなことも行ないます。そういう『準備』をすることで、自然にリズム感がついたり、表現力が養われたりするのです。

大人のためのクラスも豊富に用意

先生の教室は、子どもだけでなく大人の方向けのクラスもバラエティ豊かですね。
最近は子どもも大人も忙しい方が多いので、無理のないペースでピアノを楽しんでいただきたくていろいろなコースを用意しました。基本的に、大人の方にはご自分が弾きたい曲を弾いていただいています。最初は「こんな難しい曲が弾けるはずない」と言っていても、みなさん必ず弾けるようになるんですよ。先ほども言ったように、ピアノは心の中の欲求の高まりを表現するものだと思うんです。そういう意味では、いろいろな経験を積んできた分、大人の方たちはいろいろな感情が引き出されるのではないかと思います。
今後の夢を教えてください。
ピアノの楽しさ、音楽で得られる感動をたくさんの人に知っていただきたいという気持ちは、教室を始めた時のまま、今も持っています。音楽は敷居が高いと思って、これまで無縁だった方にもピアノを通じて音楽の楽しさを伝えていきたいですね。
  • 柴田 由美子
    (シバタ ユミコ)
  • 福岡教育大学中学校教員養成課程音楽科卒
  • 2006年第30回ピティナピアノコンペティショングランミューズ部門 全国決勝大会出場
  • ピティナ指導者会員、ピアラピアノコンクール福岡T支部代表
  • 元公立中学校教諭  元音楽専門学校非常勤講師

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