レッスン楽器


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伊藤恭子ピアノ教室


ブログ

忘れてはいけない大切なこと

投稿日:2014-11-30

「たとえお一人でも演奏を聴いてくださる方がいらっしゃるなら精一杯気持ちをこめて弾きたいと常々思っております。外はもう真っ暗な中,足をお運びいただきありがとうございます。今は雨は降っていませんでしたか?」・・・11月28日は佐賀女子短大金曜コンサートでした。3つのプログラムの最後の演奏者だった私が前に出たときにまず出た言葉です。お一人ではなかったものの今回はいつになくお客様が少ない金曜コンサートでした。「First Love」と「若者たち」をいつも以上に気持ちを音に乗せ演奏させて頂きました。静かに始まり静かに終わってしまいそうなコンサートだったのですが、終演後にあるお客様が「私は間に合わなくて最初の歌を聴けませんでした。でも大好きな曲なので聴かせてもらえないですか?」と司会者に言ってくださり,同僚の先生によるソプラノ独唱,伴奏は私にて「見上げてごらん 夜の星を」を再度演奏させて頂きました。その方に向けてのスペシャルコンサートです。歌が終わったときその女性は「この歌には思い出があります。本当にいい歌ですよね。いろいろ思い出して涙が出てきます。」と涙目で仰ってくださいました。そのお姿を見てこちらが感激しました。1対1であっても1対多勢であっても同じ姿勢で音楽を届ける大切さを改めて思うと同時に、瞬時に思い出の場所、思い出の人,それらの記憶を呼び戻す音楽の力,素晴らしさを感じました。

選曲中です

投稿日:2014-11-23

今日は勤労感謝の日ですね。有り難いことに元気で,自分の勤めを果たすべく日々勤労できていることに感謝したいと思います。現在教室では来春の教室発表会に向けて教室生の皆さんに披露してもらう曲を選んでいる最中です。この子には今回何がいいだろう?毎回発表会の曲決めには悩みます。「最近この子は波に乗ってきていてピアノに向かう気持ちも技術も上向きだから,レベル的に今より上の難しい曲でもきっとがんばれるな」「最近この子はピアノから少し気持ちが離れていそうだから難しい曲は逆効果、リズム感は本来あるから,よく知っている曲でウキウキするようなリズミカルものにしよう」「コンスタントによくがんばっていて順調に育ってきてくれているから,テクニック的には今使っている教則本ぐらいのもので,でもレガートやスタカートによる曲想の変化、ペダルも一部あって少し大人っぽいものにして自信をつけられるようにしよう」「普段の練習はなかなか気乗りしない日も多いけれど集中力はある,飲み込みも覚えも早いから速度や拍子にも変化がありスパイスが効いた感じの現代曲にしよう」などなど・・・私なりにいろいろ考えを巡らせます。難しい点は一人ひとりの個性を尊重しながらも,発表会全体のプログラムに偏りが出ないようにすることです。バッロック,古典派、ロマン派、印象派、近現代といった様々な時代の作品,そしていろいろな国の作曲家の作品,長調短調もバランスよく組んでいきます。保護者様にとってはご自分のお子様だけでなく知らない子ども達の演奏にも飽きずに楽しんでいただけるよう発表会の成功にとって選曲は重要なポイントです。 大変さもあるけれどとっても楽しい作業でもあり現在進行形で〜す!

年内最後の訪問

投稿日:2014-11-10

11月7日好生館緩和ケア病棟をボランティア演奏のため訪れました。今回は皆さんと一緒に歌いたいと,かねてから希望していた私の母も一緒です。14時前頃に到着して受付で,皆さんにお配りするために母が用意してきた母の手書きによる童謡3曲の歌詞カードのコピーをお願いしてボランティアスタッフの皆様や緩和ケア病棟の看護士長さんとご挨拶を交わし14時15分のひだまり喫茶(毎週金曜日の緩和ケア病棟内のロビー)開店を待ちます。誘い水(?)になるように静かにBGM的に「卒業写真」「少年時代」「野に咲く花のように」「花」をピアノで弾きました。ボランティアスタッフのみどりさんが「今日は少ないけどそろそろ始めようか?」と私と母を皆さんに紹介してくれてスタートしました。ベッドごと看護士さん達が連れてきてくださった方や車椅子の方、ご家族に付き添われ歩いてお部屋から出てきてくださった方,男性、女性半々ぐらいだったでしょうか。今回は70代前後の方が多かったと思いますが、これまで訪問した中ではとても少ない人数だったと思います。ということはつまりお具合が悪くてお部屋から出て来れない方も多いということです。曲についてのお話などを交え「見上げてごらん 夜の星を」「小さい秋」「赤とんぼ」をまずピアノだけで演奏してそれから母が皆様の前へ。「歌のおばあちゃんです。」と自己紹介をして曲のエピソードを紹介しながら皆様と会話するような形のトーク。母の歌と私の伴奏と一緒に皆様「まっかな秋」「どんぐりころころ」「ふるさと」を歌ってくださいました。歌うにつれ皆様の笑顔が増えていくのが見て取れました。幼い頃何度も歌った童謡が持つ力、歌詞があるということの力を改めて感じました。笑顔に比例してひだまり喫茶の雰囲気もどんどん良くなります。その雰囲気を見てピアノの演奏だけで用意していた「夕焼けこやけ」も皆さんとご一緒させて頂きました。その後は「北の国からのテーマ」「北の宿」「若者たち」「花は咲く」を聴いて頂きました。最後にみどりさんが「リクエストの声が上がっています。もう一度ふるさとを。」と言ってくれたので皆さんと共に「故郷」を合唱してお開きとなりました。音楽で人様のお役に立てたことが母にとっては最高に嬉しかったようでした。私も歌が持つエネルギーを再認識できましたし、ボランティアに行ったというよりも今回は思いがけず親孝行をする機会を与えて頂けたように思います。いつものように「皆様ありがとうございました!」という気持ちでいっぱいです。

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