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白熱のショパン国際ピアノコンクール2021

投稿日:2021-10-18

今年のワルシャワでの「第18回ショパン国際ピアノコンクール」、素晴らしいですね。

ほんとうにレベルの高い演奏が、軒並み続いています。

 

 

2018年に現地ワルシャワで聴いた第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクールで、日本人のNaruhiko Kawaguchiと第2位入賞を分け合ったAleksandra Swigut やラトヴィアのAndrejsOsokinsなども興味深く聴いていましたが、それぞれ1次、2次で予選落ち、2次ではAlexander Gadjiev、特にAimi Kobayashiの演奏に1曲めの「幻想ポロネーズ」から痺れました。

 

このコンクール、昨年開催がコロナ禍で今年に順延。練り込まれた演奏、練りに練り込まれたプログラミングにも目が離せません。

 

惜しくも3次で敗退になってしまったNikolay Khozyainovは、めずらしいフーガa-mollを素晴らしい力量で披露してくれましたし、3次では「諸君、脱帽したまえ、天才だ」とシューマンが絶賛したという逸話の残る〈ラチ・ダ・レム・ラマノ変奏曲Op2〉をLee HyukとBruce(Xiaoyu) Liuの2人が演奏。

 

 私は今年3月のフォルテピアノ奏者川口成彦さんのリサイタルのピリオド楽器による演奏でこの曲を初めて聴いたものですが、モダンピアノでの演奏は初めでした。

とくに、Bruce Liuの演奏は素晴らしい、名演とも言える高次元のものでしたね。

 

ショパンコンクールという場で、誰もが知っているであろう「ショパン」の作品といえども、めったに弾かれることのない曲を極上の演奏で聴くことができたなんて。

 

 

今年はコンテスタントの皆さんが弾きに弾き込んでいるので、演奏にご自身の自主性、個性が前面に現れているものもあり、あれ?ここはショパンコンクールの場だよね?とつい思ってしまう場面もありました。

 

しかしこれだけ力量が高いと、そんな個性を前面に出した演奏のなかにももちろん心を揺さぶられる素晴らしい演奏もあり、その人のリサイタルなのか、ショパンに敬意を払ったショパンコンクールという場なのか、とわからなくなる今年のコンクールです。

いずれにしてもレベルが高いです。

 

 

そんな今年のショパンコンクールもあれよという間に3次予選が終わり、ファイナリストが発表されました。

 

ファイナリストは通常は上位10人の予定を12人まで増やされたそうです。こんなこともすごいです。KhozyainovやSu Yeon Kimなど、あれ、どうして?っと思った演奏もありましたが、本当にこれだけレベルの高い演奏が続くと、いったいこの先どうなるんだろうっていう感じです。

 

 

ファイナルはショパンの2曲の協奏曲から1曲ですので、聴きに来ている聴衆の皆さん達は12人のファイナリストによるどちらかの演奏が聴けるわけで、これまた凄いボーナスサプライズですね。

それだけ審査は大変ということです。

 

 

私は全ての演奏を聴いているわけではないので聴きもらしている素敵な演奏があることと思いますが、ファイナルに進出となった日本人の反田恭平、小林愛実、そしてAlexander Gadjiev、Eva Gevorgyanのほか、アジア勢の活躍も気になります。

 

 

皆さまもYouTube の Chopin Institute を検索していただくと、沢山の演奏が聴けると思います。

 

ファイナルは日本時間で10/18深夜スタート、間もなく始まりますが、ライブ配信が終わった予選の演奏も引き続き聴くことができるようですよ。

 

 

ぜひ、本場の芸術の秋に浸ってみてはいかがでしょう!(^^♪ 

 

 

   〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

第18回ショパン国際ピアノコンクール入賞者結果発表は以下の通りでした。(10/27付記)

 

優勝 Bruce (Xiaoyu) Liu(カナダ)

第2位・ソナタ賞 Alexander Gadjiev(イタリア/スロベニア)

第2位 反田恭平(日本)

第3位・コンチェルト賞 Martín García García(スペイン)

第4位 小林愛実(日本)

第4位・マズルカ賞 Jakub Kuszlik(ポーランド)

第5位 Leonora Armellini(イタリア)

第6位 J J Jun Li Bui(カナダ)

 

 

 

 

 

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