ピアノ教室コンセール・イグレック♪
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テクニックってなぁに???
投稿日:2011-07-16
<テクニック>について、ひとつ話しておきたいことがあります。
皆さんが考えるテクニック、っていったい何でしょう?
「指がすごく回る」「すっごい速さのおおきな和音の連打なんかがバンバン弾ける」???
そういえばこの夏のコンクール月間で、とてもテクニックが身についてきた生徒が2人います。1回めの予選からセカンドトライアルにかけてのほぼ2週間に、音色が美しくなめらかになり、10指のディナーミクバランスが如実に変わってきました。曲のなかのイメージを音色そのものからも表現することができ、演奏に深みが増しました。
(ピアノ演奏上の)基本的な「からだ」の使い方と、こういった雰囲気のこんな表情を奏でたいという「こころ」の部分、そして拍感やリズムを厳格に理解し表現するための知恵を備えた「あたま」のはたらきが相互に兼ね備わって、グングン伸びたという感触でした。
結果は予選通過点にコンマ数点およびませんでしたが、伸び率は確かなもの。ステップアップとはまさにこのこと。
2人とも意欲と自信に満ちた面持ちに、笑顔が浮かびます。
ところで「からだ」と「こころ」と「あたま」が調和しなければ、ピアノはうまくゆきません。
この調和こそが私はテクニックだと考えています。これら3要素の調和が、音楽するうえでとても大切なことなのです。
ピアノテクニックは、この「からだ」の面での指、手、腕の使い方に明確な示唆を与えるものと思います。
合理的に動く指を作りあげ、腕の重みをしっかりと支える指先を鍛え、腕を効果的に使える構えを体得する。・・・
学習者のなかには私のところに来てこうしたテクニックさえ学べばピアノが上達する、と思っているひとがいて、まぁ、そういったひとは音楽の何たるかをはき違えている場合がほとんどで、私の門下を1年、2年とはもちませんけれど。…
指の動きが多少スムーズになったからといって、ピアノを演奏する上でのすべてでは決してありません。
リズムを習得し、曲の構成をとらえ、調性を理解し、和声を聴き及び、作曲家の歴史的背景や文化的背景、楽曲のなかの音楽記号からさまざまな表情をくみ取り思いやる広い教養がなければなりませんし、むしろそういった鍛錬のほうが先なのです。
例えば音階のようなシンプルな練習でも、その要を得ていれば無理やり覚えなくてもカデンツの和音は自然と浮びあがってくるように弾けるはずです。
そこまで時間をかけて音階は弾きこまなくてはいけません。
カデンツでつまずくという時は、音階がまだまだ弾きこなせているとはいえません。
芸術的なインスピレーションをもって音階が弾けるように練習をかさねてゆくとき、基本原理がわかっていればまちがった手の使い方は回避することが出来ますし、合理的な練習に有効である、ということは言えるでしょう。
でもこの場合でも、まずさいしょにありきは、美しくスケールを弾きたいと思う素直な気もちにほかなりません。
「ピアノ・テクニックの基本的原理」について@
投稿日:2011-06-07
山梨に住むお知り合いから「ゆか先生のおんがく質問箱」に、次のようなメールが入りました。
これから基本を大切に、からだにむりのない態勢でピアノを楽しんでゆきたいということのようですね。
テキストはブランカール著の「初心者のためのピアノ・テクニックの基本的原理.〜アルフレッド・コルトーの学習方法への手引き〜」です。
きっと読者の皆さまにも有益なメッセージになると思い、これから公開でお答えしてゆきたいと思います。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
こんにちは、ピアノを始めたばかりのものです。
先生に是非教えていただきたいのですが、住まいが遠いためこのようなお便りで質問させていただいてもよろしいでしょうか。
ご迷惑おかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。
先生の"ごあいさつ"にも登場する「ブランカールのピアノ・テクニック」を練習したいと思うのですが、いまひとつ、使い方がよく分かりません。
最初の体操の留意点や、その後の、練習課題の毎日の使い方(例えば、練習曲の前にどれとどれをどのぐらいすれば効果的とか)等、教えていただけると幸いです。
お忙しいと思いますので、どうぞお時間があるときにでも少しずつ教えていただければとても嬉しいです。
ピアノを始めるには大変高齢なのですが、これから長く楽しめたらと思っています。
ピアノの楽しみ方、いっぱい教えてください。
勝手なお願いばかりですが、どうぞよろしくおねがいします。
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質問、ありがとうございます。
これからゆっくりと始めてゆきましょう。
まずゆったりした気もちでピアノの椅子に座りましょう。
気もちのいい椅子に座っているきもちで、足をゆらゆらしてみてください。
それから、ちょっと後ろ向きか横向きに座り直して、次の体操をしてみましょう。
ぐ〜んと腕を伸ばして(肘も伸ばしますよ。)、手をいっぱいに広げてみて下さい。
そう、寝起きに伸びをするみたいに。
そこからふっと弛めると、どうなりますか。
肘はたわみ、いっぱいに広がった指もやわらいで、手のひらは自然にすこしすぼまってきましたね。
これを2,3回続けて、この感覚をまず味わって下さい。
さて、このコルトー・メソッドのさいしょの体操は、この動きを鍵盤上でおこなうことです。
これからピアノを弾く際、手の内筋の動きをとらえるために大切なことです。
手のひらをうえにして鍵盤の上にふわっと置いてみて下さい。
そこから手のひらを返してみましょう。
この時すでに指先や腕に力が入ってしまって、このテキストの最初のページにあるような挿絵(厳密に言うならば、この絵にある手のポジションは私の見解ではすこし違うのですが。・・・)のようなふくらみのある感じにならない時は、さいしょにお話した体操をくり返してみましょう。
気長にくり返してみて下さい。
先んじて、この先に進まないようにしましょう。これは大切なことです。
このポジションがとれるのに少し時間がかかるかもしれません。
指は自然に丸みを帯びていますか。
手首は力が入って肘より高くなったりしていませんか。
この先はまた後日に書きます。
〜ゆか先生のおんがく質問箱〜生徒からのQ&A
投稿日:2010-07-26
今日のレッスンありがとうございました。
帰ってきて今日のレッスン内容を二人で話してましたが,やはり解らな いところがありました。
メジャー.マイナーの違いが,何となくしかわかっていませんで した。
もう一度教えて頂けないでしょうか。
後,左手のV7ですが,ソナチネのAの部分は,理解してますが,他の部分もV7があるんでしょうか。
先生に教えて頂いたV7の音は解っているみたいですが.......それだけで大丈夫でしょうか。
すみません。 私(母)が解ってないことが多すぎてご迷惑をお掛けします。
先生の教室に来てから,今までの教室では学べないことを沢山教えて頂いて,とても喜んでます。宜しくお願いします。
(ディアベリ:ソナチネ151-3第3楽章についての質問です。)
さっそくの質問、がんばってますね!
メジャー=長調、マイナー=短調のことです。
今使っている「ハーモニックスケール」ではドイツ音名が使われているので、メジャー=dur (ドゥアー)、マイナー=moll (モール)と発音します。
ですからハ長調=Cメジャー=C durで、ハ短調=cマイナー=c mollになります。
さぁ、「ハーモニックスケール」を開いて弾いてみましょう。
目次を見てごらん。
長調は明るい調、短調はほんのり暗い雰囲気の調ですね。
ですからハ長調(C)→ハ短調(c)、ニ長調(D)→ニ短調(d)・・・という風に練習してみるのもいいですし(ほんとはCとDのあいだにD♭があります)、ハ長調(C)から属調(第5音から始まる調)であるト長調(G)→ニ長調(D)・・・と練習するのもいいですね。
こうして属調へ向かうと、C→G→D→A→E→B→F#(=G♭)→D♭→A♭→E♭→B♭→F→C(英語記)と進み、Cメジャーに戻ってきます。
音階は輪廻のように巡りめぐっているのですよ。
音階は少しずつ覚えていきましょう。12種類の長調と12種の短調があります。全部で24種なんです。(^^♪
まずはこのテキストの並行1オクターブの型を覚えてみましょうね。
もう一つの質問については、もちろんB部分では細かく転調していろいろな調のV7→Tの進行がみられます。
ここのところは細かい分析はさて置いておいて{V7→T}の進行を感じる感覚を持てるといいですね。
まずはこの曲の主調であるFメジャーのV7→Tのような解決をうながすような進行のところがないか、よく感じてみましょう。
V7は公園にお出かけして、1はおうちに戻ってきた安心感、といった説明は、トルコ行進曲でもたくさんしましたね。覚えていますか?
質問はまとめてこうして先生に書いてみるだけでも、効果のあることです。
自分が何をわかっていないのかわかるだけでも素敵なことだからです。
ブラボー!ではまたレッスンで! 黒田
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